マンションを売るか、貸すか。判断の際のポイントはこれだ

そのマンション、売る?貸す?どのようにして判断するか

マンションから転居するようになる理由はさまざまです。
「転勤の辞令が出た」「実家に帰ることになった」などの理由が主です。

とくに、不動産業者に査定を依頼するにしても、まだ売ったほうがいいのか貸したほうがいいのか、わからない状態で査定に出す人も多いようです。
現在のところ、アベノミクスなどの影響で経済は上向いていますが、不動産のほうはどうでしょうか。東京オリンピックなどで2020年までの不動産の状況は活況のようですが、売ることによる機会損失と、貸すことによるリスクとは、どのようにてんびんにかければいいのでしょうか。
不動産を購入し、気に入って住んでいても、なんらかの状況の変化で自宅をでなくてはならなくなったとき、どのような判断をしたらいいのでしょうか。売却と賃貸のメリット・デメリットなどを踏まえつつ、判断材料を見ていきましょう。

  • 売ったときの損益を考えてみる
  • 将来のライフプランと突き合わせて考える
  • 売却益や賃貸収入を何に使うか考える
  • ローンが残っている場合は、契約次第で貸せない場合がある
  • 賃貸で貸す場合の、収支のバランスを考える
  • 大家としての手間を考える
  • 今後の売買市場の動向をチェックする
  • 今後の賃貸市場の動向をチェックする
  • 今後の税制改正を踏まえる

などの検討材料があります。これを順番に見ていきましょう。

売ったときの損益を考えてみる

まず、新築の場合は、買った時点でマンションの価格が300万ほど下がる傾向があります。俗に言う「新築プレミアム」というやつで、新築マンションはリセールの価格よりも高く設定されているものです。

そして、住宅ローンを組んで購入した場合、売却価格がローンを下回ると、残債が残ることになってしまいます。
この場合は、金融機関が自宅の売却を拒む場合がありまるので、自分で金融機関と交渉しなくてはなりません。金融機関が自宅の売却に応じてくれない場合は、賃貸に出す必要が生じます。売りたくても売れないので、賃貸に出すという不本意な形となってしまいます。

売ったときの損益は非常に重要です。頭金が大きければ大きいほど、残債は残りづらいものですが、なかなか頭金はたくさん用意できる人はおらず、頭金ゼロ円で全額ローンを組んでいる人も少なくありません。売ったときに大きく損をするようであれば、賃貸に出して元本を回収してからでも遅くはないでしょう。

売却益や賃貸収入を何に使うか考える

マンションの売却益や賃貸収入を何に使うかをしっかりと考えましょう。
多くの場合、マンションの売却価格は、住宅ローンと等価程度で、住宅ローンの残債を支払ったら売却益はあまり残らないでしょう。
ただ、頭金が多い場合や、そもそもローンを組んでおらず一括で支払っている場合や相続で受け取ったマンションなどの場合は、売却益が残ります。
それを何に使うのかを考えましょう。

また、賃貸の場合も、生活費などの足しにするのか、何か他の投資に使うのか、考えましょう。賃貸の場合は、空室が出て賃料が入ってこない可能性もありますので、賃貸収入を生活費の、とくに固定費にするのはあまり賢いやり方ではありません。入ってくるお金は臨時収入とするのか、毎月の固定の費用とするのかも考える必要があります。
売却益の場合は、いちどに大きな額のお金が入ってきますので、気前よくつかってしまいがちですが、それもしっかりと自己管理してコントロールする必要があります。

ローンが残っている場合は、契約次第で貸せない場合がある

住宅ローンは、ローンの名義人がその住宅に住むことを条件に融資されていることがほとんどです。資金の用途も住宅に限られています。転勤などで本人が住まない場合、扶養家族と両親などの親族の居住などが認められていますが、あくまでも居住用住宅への住宅ローンとなります。

ローンが残っている状態で家を貸すのは、契約上の違反につながります。違反すると金融機関に一括返済を求められることもあります。
しかし、契約の約款によりますと、「届け出なく貸した場合」「承諾なく貸した場合」などの無断で住宅を人に貸した場合に該当しますので、一度契約書を読んで確認してみることをおすすめします。
実際に、住宅ローンを組んで購入した自宅を、転勤などの一時的な引っ越しの間だけ、誰かに貸すということは普通に行われていますので、実際の契約と実情は大きく異なります。実際には、住宅ローンが残っている自宅を人に貸すことも行われているのが現状です。よって、住宅ローンが残っていても、住宅を貸すことはできる可能性がありますので、金融機関に必ず相談してください。

賃貸で貸す場合の、収支のバランスを考える

賃貸で部屋を貸す場合は、収支のバランスを考えなくてはなりません。ローン残高などが家賃収入でまかなえるのか、万が一空き家になってしまった場合には、こちらの持ち出しになるが家計費でまかなえるのかなどの収支をしっかりと確認する必要があります。
ローンが残っている家をなんとか貸すことに成功したとして、空き家になってしまって家賃が入ってこない場合は、家計費からの持ち出しになってしまいます。それに家計が耐えられるかなども真剣に考慮する必要があるでしょう。

大家としての手間を考える

賃貸として人に貸す場合、大家さんになることになりますので、管理業務などの負担が生じることになります。入居したあとはすべて入居者まかせ、というわけにはいきません。大家さんとしての仕事が発生することになります。貸すことは簡単にできますが、賃貸業という事業になりますので、事業者として経営にあたる必要があります。

大家さんとしての業務は、外部に委託することができます。委託することによってだいぶ管理は楽になり、あとは通帳の管理だけでよくなります。委託することによって負担は減るでしょう。
管理代行業をサービスとして利用すると、設備の修繕などの費用が発生して意思決定をする以外には、基本的に管理サービスに任せきりになります。入居者対応のほとんどを、管理業者が代行してくれます。家賃トラブル、クレーム対応、近隣トラブルなども、管理会社にすべて任せてしまうと、何もしなくて済みますので楽です。
管理委託料が発生しますが、トラブルなどをすべて素人の大家さんとして解決するよりは、家賃の5%ほどを支払って、すべて任せきりにするのも選択肢の一つです。

今後の売買市場の動向をチェックする

今後、不動産の価格が上がりそうか下がりそうか、チェックしましょう。
たとえば、東京オリンピックが開催決定したことで、東京の地価は大きくあがりました。

2020年に売り抜けようとする人が増えることで、2020年の手前で、地価の高騰に歯止めがかかるのではないかと言われています。このように、マンションの価格は景気やイベントによって左右されます。
新駅ができるとか、大型のショッピングセンターができるなどの理由でも、マンションの価格は上がることがあります。
マンションの価格は、ほぼ立地で決まると言っても過言ではありません。立地が良ければマンションの価格は高いままなのですが、立地が悪く、駅から遠くてバスに乗る必要があるとか、不便な場所にあるとか、築年数が古すぎるととかで地価の下落が激しいところは、早めに売ったほうが良いでしょう。そういったところは、貸したとしても家賃は安いですし、あまりに安いマンションは家賃の滞納リスクも高まってしまいます。
今後のほ不動産の値上がり状況、値下がり状況は、今の段階からでもわかることはたくさんあります。もちろん何が起こるかは将来的にはわかりませんが、一般的にマンションは古くなればなるど値段が下がります。ですが、立地の良いマンションであればあるほど、値下がっても資産価値が残ることがあります。

今後の賃貸市場の動向をチェックする

賃貸物件の動向もチェックする必要があります。その地域の需要が伸びるのか、賃貸の値段が大きく下がらないかをチェックすることが重要でしょう。

たとえば、賃貸物件は駅チカであればあるほど、家賃は高めでキープされ、駅から遠ければ遠いほど、不人気物件となってしまいます。そうした不人気物件は、家賃を下げなくてはなかなか入居者が決まりません。
あまりに家賃が安くなりそうなところは、売ってしまうといのも良いでしょう。

今後の税制改正を踏まえる

マンションは個人間の売買なら、それほど税金はかかりませんが、それでも登記移転の費用などがかかります。そういった諸費用は、税制の改定によって異なってきますので、将来の税制改定がどのように見込まれるのかなどを確認することが必要です。

たとえば、タワーマンション節税と呼ばれるものがありました。
相続税や固定資産税などは、マンションの広さに応じてかかるものなので、タワーマンションの高層階と低層階では、広さが同じなのであれば税金は同じだったのです。ですが、高層階は高値で取引されるため、節税効果が高く、富裕層が相続税対策で高層マンションの上層階を買い占めるという動きが起こりました。
この作戦は、タワーマンション節税としてしばらく有効だったのですが、2016年に問題視され、法律が改定されて、高さに応じて税金もかかるようになってしまいました。
このように、マンションに関する法律は、いろいろな市況に応じて変化していきます。税制がどのように変化するのか、見極める必要があるでしょう。

まとめ:マンションを売るか、貸すかの判断は慎重に!

いかがでしたでしょうか。マンションを売ろうと思っても、貸そうと思っても、そこには慎重な判断が求められます。
マンションは買うときは簡単なのですが、売ろうと思ったり貸そうと思ったりしたときにはいろいろ手間がかかるものなのです。
一概に、売ったほうがいい、貸したほうがいいとはいえず、最終的にはオーナーの意思次第です。
現在のローンの状況、資産価値、不動産の市況や賃貸の動向、法律の動きなどを見て、総合的に判断する必要があるでしょう。

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